息子が亡くなる1年前、
体調が急変し
危険な状態に陥ったことが
あります。
その時に心不全と言われ
医者から、
「医学に出来ることは
あまり残されていない」
と宣告されたのですが、
そのことを息子に
伝えることはしませんでした。
しかし、
息子も自分の身体の状態を
気にして、
ネットで色々と調べ
自分の置かれている状況が
あまり良くないことを
理解していたようでした。
それ以来、息子は、
「死ぬのが怖い」
とよく言うようになりました。
色々と話をして
励ましていたのですが、
あまり息子の心に
響いていなかったんですね。
そこで、
ちょっと違う視点で
話をしてみようと思いました。
有名な経営者で
精神的な話をすることも多い、
斎藤一人さんという方が
いるのですが、
その斎藤一人さんの本に
書かれてたことを
なんとなく息子に話したんです。
僕もうる覚えだったので
オリジナルとは
ちょっと違った感じかもですが、
人は生まれる時に
空の上で神様と、
今回の人生はどんな風にするかを
決めてくるという話です。
そして、
亡くなった後は
また空の上に戻って、
神様にどんな人生だったかを
お話すると。
それから、
「じゃー、次の人生は
こんな感じにしよう」
とまた決めて生まれてくる。
人はこうやって何度も生まれ変わり
魂を成長させていく。
そんなお話でした。
だから、
息子が病気を持って生まれたのも
実は自分で決めてきたことなんだよと。
病気で生まれてきて
色んなことを学び
魂を成長させようとしてるんだね。
と息子に伝えました。
すると息子は
目をキラキラと輝かせて、
「その話面白い!」
「自分で選んできたんや!」
「なら大丈夫かも!」
と、一気に前向きに
なったんですね。
僕としては、この話が
息子の心にこれほど響くとは
思ってなかったので、
とても驚きました。
そして息子は、
「それなら来世も
この家族がいいな」
と言い、
僕と妻と娘と息子の4人で、
「来世も一緒だよ」
と約束をしました。
息子が亡くなった今、
僕にとってこの約束は
特別な意味を持つようになりました。
なんというか、
人生というものを
今の人生だけのものではなく、
前世や来世も含めた
とても長いスパンで
考えるようになったんですね。
今回の人生で僕は
息子の命を助けることが
出来ませんでした。
(死ぬ時期まではじめから
決めてたとしたら、
僕の助けられなかったという考えは
とてもおこがましいことかも
しれませんね)
そうであるならば、
僕の今回の人生の
残された時間を
どうしようか考えた時に、
『魂を成長させて来世に繋げる』
という意識が芽生えてきました。
こういう精神的な話を
信じない方からしたら、
何を言ってるんだろという
話かもしれませんね。笑
でも、僕はこの話のおかげで
視野がとてつもなく大きく
広がったように思えます。
ただ、ここで問題になったのが、
「魂の成長って一体何だ?」
ということです。
そもそも、
『成長するってどういうこと?』
僕にはそれがよく分からなく
なったんですよね。
世間で言われるような、
仕事が上手く出来るように
なったとか、
後輩の面倒を見れるように
なったとか、
会社を大きくすることが
出来たとか、
お金をたくさん稼げるように
なったとか、
僕にはそれが成長とは
なんとなく思えなく
なってしまった訳です。
「人の為に何かをしたら
魂が成長する」
なんて言われても、
人の為と書いて
『偽』
ですからね。
僕はどうも人の為とか
人の役に立つとか、
もちろん悪いことでは
ないんでしょうけど、
それを一番の自分の軸として
生きることに
どうも疑問を感じる。
いやー、本当に成長って
何なんでしょう?
正直まだ僕には
分かりかねます。
でも、これはちゃんと
考えないといけないと
感じています。
今のところ
僕を支えている言葉である、
「感覚に従い探求する」
「人生には良いことしか起こらない」
ここになにか繋がるものが
あるのかもしれない。
少なくともハッキリしてるのは、
『成長』の意味は分からないけど、
僕は『成長』したいということ。
一歩ずつ進んでいきます。
では。